形成外科について

形成外科とは

人は誰もが健全な状態で生まれ育つとは限りません。生まれながらの変形や、日常生活や事故での外傷など、およそ人の一生で全く健全で生きることは不可能です。形成外科とは、身体の表面組織における異常や変形、欠損を正常にすることを目的としています。また形態的にもより美しくすることでQOL(Quality of Life:人生の質、生活の質)の向上を目指します。

当院では、よりよい人生を送るための術として形成外科の水準を日々邁進しております。外来や入院診療にも取り組んでおり、形成外科で治療を受けられた方が笑顔でお帰りになるよう尽力させていただいております。

主な診療対象

顔面骨折

鼻や顎は顔の中で最も損傷しやすい部位のため、当院にも骨折の症状で診療を受ける方が多いです。鼻骨は非常に薄いため弱い力が正面または側面から加わるだけで簡単に折れてしまいます。その際は鼻血もでます。少し折れただけだと痛みはしますがすぐに見た目に出ないため放置してしまう人がいますが、しばらくすると腫れてくるので見た目でもはっきりとわかります。もっとも、折れているかどうかはレントゲン撮影が必要で、どのように折れているかもわかるので適切な診療の助けとなります。

顎は上顎と下顎の骨折の2パターンに分類することができます。上顎骨骨折は例えば喧嘩で殴られた時のように、鈍的外傷で発生しやすい症状です。圧痛や膨張、出血、咬合不全などの症状を併発します。また、眼窩周囲の骨折では、眼位の変異や眼球陥没、さらには複視などの症状も発生します。下顎骨骨折は顔の中で唯一関節があるため、骨折も特異性があります。上顎同様に圧痛や膨張、出血などに加えて開口障害もあります。

熱傷(やけど)

幼い子供から多いのが熱傷(やけど)です。大きさや損傷の深さによって軽傷・中等症状、重症の3段階に分類できます。軽度であっても早期治療をしないと傷跡(ケロイドや拘縮など)として残る場合もあります。

最近は小さいお子様の火傷が最も多いです。ストーブやアイロンなど高温の家電製品に触れたり、ポットの水蒸気やファンヒーターの吹き出し口の熱風にさらされることがあります。小児熱傷は成人とは少し異なり、成長段階への影響もあります。指や足の曲げ伸ばしが不自由になったり、瘢痕拘縮などで日常生活に支障をきたすこともあります。

切創、擦過傷

切創(切り傷)や擦過傷(すり傷)は新鮮外傷の中で最も頻度が高い症状です。切創は浅いものでも神経や血管、腱などの損傷を伴いやすいため、病院での適切な処置を受ける必要があります。擦過傷(擦り傷)は土砂やゴミが埋入してしまうことが多く、放置しておくと皮膚の中に残ってしまうことがあります。この場合も病院にて適切な処置が必要です。

その他にも刺創(刺しキズ)や咬傷(咬みキズ)などもあります。これらは鋭利な器具や、動物に噛まれた際の外傷であることが多く、場所によっては血管や神経の損傷、重要な臓器の損傷の可能性もあります。また動物の噛み傷の場合は歯牙に付着している雑菌や毒が入り込み、感染症の危険もあります。十分な洗浄、抗生剤投与などで感染症を防ぐことが必要です。

手、足の疾患

手、足の疾患で最も多いのが巻き爪と陥入爪です。巻き爪は爪甲の横彎が強くなった状態で、爪甲の先端が筒状になる場合もあります。陥入爪を併発する場合もあります。原因の多くは靴にあります。先端の細井履物で両方の側面から圧迫されることで爪甲側縁が彎曲します。陥入爪は足の爪の側縁が外側の皮膚に食い込んで、痛みと炎症を起こします。深爪やサイズが合わないまたは細い靴を履き続けることが主な原因です。巻き爪も陥入爪も、保存療法または手術によって治療することができますが、原因を解消しないことには再発する場合もありますので、今までの生活スタイルを変えていくことが重要です。

顔、体の疾患

上述した疾患以外にも、身体にできる疾患は様々あります。代表的なのは耳垂裂、耳瘻孔、副耳、埋没耳、眼瞼下垂症、陥没乳頭、臍突出症などです。特にこれらは外見上目立つため、QOL向上のために来院される方は非常に多いです。

眼瞼下垂症は特に片目の瞼が垂れ下がって左右非対称が目立つことに悩んでいる女性が多いです。眼瞼下垂症の原因は上眼瞼挙筋が先天性に欠損していることが挙げられます。そのため、まっすぐに見据えた状態だと瞳孔上まで上眼瞼を上げられないという症状が出ます。